KAKEHASHI Tech Blog

カケハシのEngineer Teamによるブログです。

ソフトウェアエンジニアと育児休業

こちらの記事は カケハシ Advent Calendar 2023 の 14日目の記事になります。 https://adventar.org/calendars/8587

こんにちは、株式会社カケハシでおくすり連絡帳 Pocket Musubiの開発を担当している渡辺です。

私ことですが、2023年3月16日に第一子が誕生し、育児休業を取得いたしました。本稿ではなぜ育児休業を取得したのか、実際取得してどうだったのかを記述します。

取得期間

2023年4月1日から2023年10月1日(約半年)

育児休業

大前提として、こどもが産まれたら育児休業は当然取るものだというのが私の中でありました。 理由としては、私の友人たちがみんな口を揃えて取得してよかったと言っていた事、もう1つは国内全体や会社男性の育児休業の取得率がまだ低いこと。育児休業を自分も取得することにより、それが当たり前の世の中にしていきたいというのがあります。取るか取らないかで悩むということはありませんでした。

こどもと向きあうことの大切さ

人生の中でこどもと一緒にいる時間はそう長くありません。産まれてからの時間、後悔がないように少しでも一緒に過ごしたいと思いました。どうしても育児は妻が中心になってしまいますが、できる限りおむつの交換、ミルクをあげる、寝かしつける等をやりました。 最初は私が抱っこしても泣いてしまい、妻にお願いするということが多かったです。でも大きくなるにつれて笑いかけてくれるようになり、抱っこしても嫌がらず父親の腕の中でも眠るようになってくれました。これは本当に嬉しかったですね。 何よりこどもの成長をずっと見守れることがこの上ない喜びです。今だけはべったりそばにいてあげたいと思います。

妻と向き合うことの大切さ

妻は出産に多くのエネルギーを使わしてしまい、その後も授乳等で妻にしかできないことが多く、負担をかけてしまいます。心身ともに疲れてしまう妻をできる限り支えることが大切だと思いました。 育児は産婦人科で入院中に妻は色々レクチャーしているので、私も必死に教わりながらできる限りのことをやるようにしました。 妻は自分の母親等になんでも相談する人ではありますが、それでも自分が一番の相談相手になろうという気持ちでいます。またイライラのぶつかり先になって妻の精神安定剤になろうと心がけました。 育児休業は半分こどものためですが、半分は妻のために取得したと思っています。

休業の準備

こちらは問題なくスムーズでした。労務の方がとても手厚くサポートしてくれたことと、業務も属人性が排除されており、引き継ぎも発生せずスムーズに休業期間に入れました。感謝です。

育児休業の報告をしたら、まず労務の方が面談をしてくれます。期間といったどのように取得するかの相談、取得に向けて何を準備するかなどを細かく教えてもらえたのはありがたかったです。 育休に関する丁寧な文章も社内Wikiに置いてあるので、そこを参照すれば困ることはありませんでした。

休業中

育児休業中はPCや社用iPhone等はすべて返却します。Slack等も見られないので、社内とのコミュニケーションはできませんが、育児に全力で集中できます。

休業中は労務とはメールでやり取りをしました。実際給付金の振り込み時期などの問い合わせなどをいたしましたが、迅速に返信をいただいてとても助かりました。復帰前も面談を組んでいただき、労務との面談1回、またチームのエンジニアリングマネージャーとの面談1回行いました。実際に対面で話すと安心感があってよかったです!

休業中に困ったこと

やはりお金の面では苦労しました。休業期間中は給料がなく、給与の67%の給付金がいただけます。ただ、最初の給付金は2か月間給与を受け取ってないことが証明されてから振り込まれるので、最初の給付まで3か月以上かかりました。また、住民税は払わなくてはいけないのですが、普通徴収に切り替えてため前年度の分や最初の振り込みの分をまとめて払わなくてはならず、貯金がみるみる減っていくので不安な気持ちになってしまいます。 育児休暇を半年にしたのはここのお金の面が大きくて、半年以降は給付金が50%になってしまうため、それが不安なため、休業期間を半年にしました。 もう1つは会社への帰属意識がなくなってしまうということです。もちろん半年間業務から離れられるのはありがたいのですが、会社との関係が全くなくなってしまうので、社員の一員であるという自覚はどうしてもなくなってしまいます。会社の状況はわからないし、同僚がいなくなっていたりするのも復帰してからわかるというのも悲しいです。労務の方やEMとの1on1が復帰まえにそれぞれ1回ずつは少し少ないかなという感じはしました。

復帰してみて

カケハシではエンジニアは裁量労働であり、また完全フルリモートで働くことができるので、妻のサポートをしながら働くことができて感謝です。 現在は妻が育児休業中のため、育児家事を妻にお任せしてしまってますが、休憩時間中に家事をしたり、こどもを抱っこしてあやしたりが可能です。 とくに朝の時間はこどもの状況で出社時間を決められるので、こどもがちょっと具合悪そうなときは病院行くまでサポートしてあげられます。 妻のそばにいてあげられるし話し相手にもなれるので、孤独に育児することがないところも安心です。 カケハシの労働環境は子持ちの親にとってはとても恵まれていると思います。

カケハシはslackにパパママチャンネルもあって社内のパパママと相談できる環境があるのもいいですね!

キャリアについて

正直ここで悩む人は多いのかなと思います。ただ産まれてすぐのこどもの半年と社会人の半年を天秤にかければ圧倒的にこどもの半年が重くなると思います。社会人の半年のブランクなんてどうにでもなると思うし、それよりもこどもの成長をサポートするほうが、ずっと意義があると思っています。 むしろ、子育てという最高の人材育成の機会を与えてもらったと思っています。仕事をするうえで他のメンバーをサポートし成長を手助けするということもありますが、子育ての経験がもしかしたら役に立つかもしれません。

育休中、技術的なキャッチアップ等はしませんでした。技術的な記事を読んだりtechブログを眺めたりする程度です。 多分効率良く時間を捻出すれば何かできるという感覚はあるので、もし次の休業する機会があればチャレンジしてみたいとは思います。

最後に

私としては、お子さんができたらぜひ育児休業は積極的に取得していただきたいと思います。自分よりもこどものほうが未来への可能性は大きいので、こどもに時間を投資すべきだと思います。 まだまだ男性の育児休業の取得率は低いという感覚があるので、積極的に取得できる世の中になってほしいと思ってます。