KAKEHASHI Tech Blog

カケハシのEngineer Teamによるブログです。

医薬品流通の最適体制を構築する。カケハシのプロダクト展開を加速するデータ連携チームの役割

カケハシで処方箋データ連携チームのPdMを担う岡田裕行と、エンジニアの岩佐孝浩。処方箋データ連携というプロジェクトについて、カケハシの事業全体に影響を与えることのやり甲斐、そして責任の重さについて語ってくれた。

なぜ処方箋データを連携させる必要があるのか

処方箋データ連携チーム PdM 岡田裕行

— まずはチームの役割を教えてください

 

岡田:チーム発足の経緯からお伝えしますね。

独自の学習モデルによる患者の来局予測をもとに、最適な医薬品の発注・管理を行う『Musubi AI在庫管理』をリリースしました。このシステムをクラウド型電子薬歴『Musubi』のユーザー以外の薬局に導入するためのデータ基盤構築をミッションに発足したのが私たち処方箋データ連携チームです。

 

従来、Musubi  AI在庫管理は処方箋情報のインプットを行う「Musubi」にアドオンするシステムでしたが、より柔軟なプロダクト展開を行うために、Musubiに依存しないものへと改善する必要がありました。

 

そこで処方箋情報の基盤となるレセプトコンピュータから情報の受け渡しを行うためのLinuxデバイス(レセプトハブシステム端末、以下レセハブ端末)を新規開発。さらに Musubi AI在庫管理以外のプロダクトにも同様の展開を行うべきだということで、現在はそのための基盤づくりに取り組んでいます。

 

Musubiがあるからこその課題

— 現在の仕事内容はどのようなものでしょうか

 

岡田:現在、Musubiと共に薬局に導入されている診療報酬明細書(レセプト)を扱うためのレセハブ端末の機能開発や保守運用です。もう少し具体的にお伝えすると2つあります。

 

1つは、Linuxやアプリケーションのアップデート対応です。IoT特有の“アップデートの絶妙な調整加減”が難しく、使い続けられるデバイスとして成立させるために継続的に取り組んでいます。

もう1つは、レセハブ端末ではない新しい手段の検討です。たとえばハードウェアではなく、ソフトウェア的に提供するやり方を考える必要があると考えています。データを取得した先の仕組みはハードであれソフトであれ統一的な仕組みにすべきなので、うまく帳尻を合わせられるようなバックエンドを開発するなど準備を進めています。

 

— ハードウェアからソフトウェアへの移行する目的は?

処方箋データ連携チーム エンジニア 岩佐孝浩

岩佐:目的としては2つあります。

 

1つは、コスト削減。そもそもデバイスに必要なRaspberry Piの調達にコストがかかるし、さらに端末の設置にもコストがかかる。1台設置するだけで結構なコストがかかってしまうのですが、ソフトウェアに移行すれば薬局でインストールして起動するだけになるのでコスト削減になります。



— どのようなときに成果を感じますか?

 

岡田:まずはMusubiがなくてもMusubi AI在庫管理が導入できる仕組みが完成した時ですね。柔軟なプロダクト展開が可能になることで、より多くの薬局・患者さんに価値を提供できることに、一番のやりがいを感じます。

 

 

クラウドを軸に技術を磨いていきたいエンジニアへ

 

— エンジニア視点でみた処方箋データ連携チームの面白さはどこにありますか?

 

岩佐:小規模のチームゆえに幅広く関われることは面白いなと感じます。

チーム発足当初はレセハブ端末に注力していましたが、アプリケーション開発や先ほどお話ししたハードからソフトへの移行の話が出てきて、よりクラウドを意識するシーンは増えてきています。ハードもソフトも関係なく越境して技術を磨いていきたい人にとってはこの上ない環境が整っているのではないでしょうか。

 

ただ、クラウドにある程度携わった経験がないと「AWSを活用してシステムのリアーキテクチャを……」みたいな発想は生まれないかもしれないですね。



岡田:岩佐さんはJapan AWS Top Engineersですからね。



岩佐:名称が大げさですよね(笑)



岡田:岩佐さんの貢献度は非常に大きいです。岩佐さんが入社される前は大きい仕組みが2つあったのですが、いずれも手動運用の色合いが強くメンテナンスが非常にヘビーでした。

岩佐さんが2つともリアーキテクチャしてくれたおかげで不要なものがスパッと消えてキレイになり、メンテナンスの手間も大幅に改善されました。非常に助かりましたよ。



岩佐:恐れ入ります。

 

処方箋データ連携チームから求められるエンジニアとは

 

— そんな岩佐さんはなぜカケハシへ?

岩佐:世の中の役に立つ事業に携わりたいと考えたからです。

 

もともと働いていたSIerでは、私の場合、開発が終わったら別のプロジェクトに移ることが多く、運用に携わる機会はほとんどありませんでした。様々なプロジェクトを経験できる面白さはありますが、稼働しているサービスでクラウド活用したり、改善を重ねたりしながら理想に向かって強く育てていくような仕事に携わりたい気持ちが強くなっていきました。

 

新しい環境を探しているなかで、自分のスキルと求められている役割のマッチング度合いが高く、かつ公益性の高い事業でMVVに共感できたことが決め手になり、カケハシに決めました。

 

組織としてもいい意味で未完成なので、楽しむ余地もありそうだったし。あとはフルリモートが主体ということで、パフォーマンスを最大化できる環境を自分自身で選べることにも魅力を感じました。



— 岡田さんから見て、岩佐さんの強さはどこにありますか?

 

岡田:豊富な知識や技術力の高さなどはもちろんですが、一緒に働いていて魅力的に感じるのは不確実性を一度受け入れてから物事を考えられる点です。

 

全てのプロダクトに共通する基盤開発を行うチームなので、社内外から要望を受けやすく、かつ問題の不確実性も非常に高い。先週話していた要件が今週は変わっている、ということも少なくありません。

 

ところが岩佐さんは変化もうまく受け止め、不確実性も受け入れながら、前向きに捉えることができる。耐性が強いと思います。



岩佐:ありがとうございます、個人的にはそこまでストレスは感じていません。

 

人によっては「せっかく作っても使わないなら意味がない」と感じる方もいるかもしれませんが、実現可能性を探るための検証ですからね。そのあたりが気になるタイプだったらフィットしていなかったかもしれませんね。



岡田:我々が属しているプラットフォームの領域は、事業をドライブするために担う役割がどんどん強くなっていきます。

 

やるべきことは山のように出てくるので、岩佐さんのように自走しながらトライしたり、リードしたりしていけるような、不確実性をものともせずに推進力をもって開発できる人が必要になっていくのではないでしょうか。

 

医薬品流通の最適化を目指して

— 今後、チームとしてチャレンジしていくことはどんなものですか?

 

岡田:薬局側でのプロダクト体験をよりよくしていくことです。

 

冒頭でもお話ししたように、既存ユーザー以外の薬局さまが新たにカケハシのプロダクトを導入されるケースが増えてくると思います。

 

今後は新たなサービスが導入されても「これはカケハシのサービスのひとつだよね」という見え方の世界観をつくっていきたい。サービスとサービスをよりシームレスにつなげていきたいと考えています。



いずれも相当ハードルが高いのですが、やり甲斐はあるはずです。



— エンジニアである岩佐さんの視点からではいかがでしょうか?

 

岩佐:岡田さんの話と重複する部分もありますが、システムの安定稼働ですね。個人的にはやりたいことはできているので、引き続き楽しみながら取り組んでいきます。



—ありがとうございました!

カケハシのエンジニア採用についてはこちらをご参照ください。

 

カケハシのカルチャー、組織やワークスタイルについてまとめたCompany Deckもぜひ合わせてご覧ください。

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<プロフィール>

岡田 裕行

2001年、新卒で土木計測コンサルタント会社へ入社。構造物(橋)の健全性評価・診断などを担当する。計測やデータ分析などの業務を効率化するために業務ソフトウェアや計測機器を独自開発する過程で、エンジニアリングに関心を持つように。その後、ハードウェアのスタートアップを経て、2021年にカケハシへ。処方箋データ連携チームのエンジニアとして、レセハブ端末のリリース、運用改善を担当する。現在は、PdMにロールを切り替え、プロダクト開発における意思決定に関わっている。趣味は読書と映画。週末の夜は、自宅で次男と懐かしい映画の鑑賞を楽しんでいる。

 

岩佐 孝浩

SIerにて、主に業務系システムの要件定義・設計・開発を担当。AWSを活用したクラウドネイティブなアプリケーションの開発が得意領域。2024年、カケハシへ入社。処方箋データ連携チームで、薬局の処方箋データをAWSに連携するシステムの開発を担当している。