KAKEHASHI Tech Blog

カケハシのEngineer Teamによるブログです。

スポンサーとしてRSGT2024を盛り上げてきた

こんにちは、カケハシのVPoEの湯前(id:yunon_phys)です。2024年1月10日から12日まで開催されたRegional Scrum Gathering Tokyo(RSGT)2024に、カケハシはゴールドスポンサーとして初参加しました。本エントリはスポンサーとして参加に至った経緯と当日の様子を書きます。

スポンサードはコミュニティへの還元のため

カケハシはこれまでほぼ全てのプロダクト開発にスクラムを導入し、スクラムマスターの採用も積極的に行ってきました。現在も各開発チームでスプリントの成果を発表しあうohiromeという場を、取締役CTOの海老原がファシリテーションして隔週で行っています。そして、カケハシの6つのバリューもAgileのマインドセットが練り込まれていることがおわかりいただけるかと思います。

そんなAgileな開発に本気で取り組んでいる会社ですが、これまではRSGTを始め、Agileコミュニティへの知見の還元を積極的に行えていませんでした。以前noteにエントリした私の記事でも、エンジニアリングコミュニティへの還元がテックカンパニーとしての役目だし、結果それが事業成長ひいては社会の発展に寄与するのだという話をしました。そういった姿勢を社外だけでなく社内にも見せるためにも、初スポンサーながらゴールドスポンサーとして応募させていただくに至りました。

ミッションはRSGTを最高に盛り上げること

スポンサーとして参加するときに、私がやってはいけないと考えているのは、名前を無理やり認知してもらうような行動を取ることです。コミュニティやカンファレンスの主旨に共感・感謝の意思表示としてスポンサーをするのであって、名前が売れるのはある意味二の次だと考えています。

また、RSGTは参加チケットが数分で売り切れるぐらいの人気ぶりです。そのため、我々スポンサーもスポンサーチケットで入れるものの、参加したくても出来なかった方の分も楽しむ・盛り上げることが大事です。

このように考えている背景があり、どうやったらRSGTを盛り上げられるかを考えられる方に参加いただくことにしようと思いました。そこで、スポンサーチケットとして参加する方の要件として、以下を定めました。

  1. ブースの対応をする方
  2. スポンサーセッションに登壇する方
  3. 社内外への盛り上げをする方(Slack、X、Techblog、noteなど)

結果としてすぐにスポンサー枠の5名が埋まりました。要件を定めていたので、Giverの精神に溢れたメンバーがRSGTの参加者として集まったので、会を最高に盛り上げるというミッションに違和感を覚えるメンバーはいませんでした。

スポンサーブースは会話を生むきっかけに

スポンサーブースではアンケートボードとノベルティを用意しました。なぜアンケートボードを用意したかでいうと、参加者が話すきっかけを作りたいと思ったからです。私の経験による話ですが、カンファレンスや勉強会の参加で満足度が高いのは、自分が積極的に発言出来たときだなと感じています。RSGTはAgileコミュニティの中では同窓会的にもなっている一方で、初参加者も多いです。なので、特に初参加者が自然と会話を生む仕組みを作りたいと思って、RSGTの参加者を想定したアンケートボードを用意しました。実際に多くの方に投票いただき、今困っていること・悩んでいること、開発の考えなどをいろんな方と議論できました。

ノベルティについては、我々のやっていることを理解してもらいつつ、もらっても困らない実用的なものにしよう、というコンセプトにしました。そこで考えたのが、カケハシステッカー、お薬手帳に見立てた自由帳、処方薬に見立てたラムネ、トートバッグです。これらはPyCon APAC 2023でも提供しまして、とても評判が良かったのでそのまま提供することにしました。結果として、多くの方に興味を持っていただき、噂を聞きつけてラムネをもらいに来る方までいらっしゃいました。

スポンサーセッションはあえて普通のセッションに

カンファレンスの盛り上げを重視するために、スポンサーセッションだがスポンサー色を可能な限り排除して会社のアピールの場ではなく、あえて普通のセッションにしようという方向性にしました。一瞬、小田中さんをフィーチャーした場にしようとなりかけたのですが、それは我々のミッションから反しているから反対だとちゃぶ台返しをしました*1。セッション担当者が何度も議論した結果、自分たちの経験から得た学びを話すことにしようとなりました。

直前までスピーカー控室で練習したり、資料を修正している様子は、このセッションを本気で良い場にしようという気迫の現れでした。

その気迫が会場にも届いたのか、スポンサーセッションにも関わらず、部屋がほぼ満員になったのは圧巻でした。終わった後も多くの方からフィードバックをいただくことができました。

Discordのカケハシ部屋を雑談部屋にする

ゴールドスポンサーだったこともあり、カケハシ部屋をDiscordに用意していただいていました。そこでなんとなくカケハシの普段の雰囲気を知っていただきつつ、気軽に話せる場に出来たら良いなあと思い、どうでも良いことも書くようにしていました。結果、SlackやXと全く区別がつかない場になっちゃいましたが、社外の方にもコメントいただけたりして、多少なりともDiscordの盛り上げにも寄与出来たのではと思います。

社としての一体感も大事にする

カンファレンスにその会社のTシャツやパーカーを着ている集団って、もちろんその会社の宣伝効果もあると思うのですが、会として盛り上げるためにみんなで揃えてきたという意気込みも感じられて、なんか良いなあと思います。なので、我々もカケハシのパーカーをRSGTのために発注し、それを着て参加するようにしました。前日まで社内のSlackでは、「明日パーカーを着るのを絶対忘れないように」というコメントが流れてました。

もちろん登壇も全力!

カケハシから2つのセッションを持たせていただきました。これらはスポンサーとは関係がありませんが、カンファレンスを盛り上げるために参加者を巻き込むセッションにはなりました。

この巻き込むセッションがなぜ実現出来たかでいうと、どこがウケるポイントなのか、強弱をつけた方が良いのかなどをRSGT1週間前に社内でリハーサルをやっていたからです。小田中さんから社内リハーサルをやりましょうと提案されたときは、デッドラインが前に設定されて正直辛いなと思ったわけですが、やっておいて本当に良かったです。今回初参加のメンバーもRSGTがどんなテンションなのか*2を事前に知る良い機会だったと思います。

2024年はまだ始まったばかりですが、技術コミュニティへの還元ということで、良いスタートを切りました。というわけで、今年もよろしくお願いします!!*3

*1:みんな結構ノリノリだったので反対するのは勇気がいった

*2:小田中さんのセッションを標準にしてしまうのは困るのだが

*3:RSGTは年初にやる伝統があるので、登壇者は登壇が終わったら年が明ける